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京都市立考古資料館
京都市上京区今出川堀川 2003.10.4(土)
京都は794年に平安京がつくられて以降、1868年明治時代になるまで、1千年以上に渡って日本の都がおかれていた
所である。きらびやかな平安時代や宮廷文化の華やかさに目を奪われるが、勿論この地にも、先史時代から人々が住み着い
ていた。
京都市考古資料館は、昭和51年に設立された「財団法人京都市埋蔵文化財研究所」の、発掘・調査・研究の業績を発表・
展示するため、昭和54年に設立された。埋もれていた考古資料の展示品を通して、過去の人々の暮らし向きに思いをはせ、
貴重な文化遺産を未来へ受け継ぐことの大切さを普及啓発している。1階は玄関ホール・特別展示室・速報展示・情報コー
ナー、2階は常設展示で、時代変遷別、土器変遷別に考古資料が並べられている。資料のほかにも,映像やパソコンで原始
時代から近世にかけての京都の歴史を学ぶことができる。
建物は、旧西陣織物館で,市の文化財に指定されている。このあたり一帯は、京都を戦乱の地においた応仁の乱の際に山名
宋全方の本陣が構えられた地であり、正面入り口横には、そのことを記す(西陣の碑)が建てられている。また資料館の裏
手に、財団法人京都市埋蔵文化財研究所があり、京都市の遺跡地図などはここで販売している。この今出川通りから2本南
の筋には、陰陽師で有名な「安倍晴明神社」がある。
【京都市考古資料館】
〒602-8435 京都市上京区今出川通大宮東入元伊佐町265-1
開館時間 (9〜5時) 休館日(月曜日・年末年始)
TEL 075-432-3245 FAX 075-431-3307
交通 京都駅より地下鉄烏丸線 今出川駅下車 市バス201・203・59号 今出川大宮下車
玄関ホールには羅城門の20分の1の模式図がガラスに描いてある。その前に、朝顔型埴輪と平安京の殿舎の屋根にあった
「しび」が置かれている。羅城門にもしびがあったらしい。
2階へ上がるとすぐ左に3階への階段があって、ここに兵馬傭の馬と兵士が置かれている。3階へは上がれない。2階は先
土器時代から江戸時代をテーマごとに時代区分でわけて、約700点の考古資料が展示してある。イラストやパネル写真と
ともに考古資料がその時代時代の人々の暮らしぶりを教えてくれる。
縄文時代
京都府内で初めて発見された縄文時代早期(8000−8500年前)住居跡。実際の住居跡から型をとった実物大のレプ
リカ。炉や作業台の石、柱坑などが、リアルに縄文時代人の生活振りを教えてくれる。
弥生時代
古墳時代
飛鳥・奈良時代
平安時代
平安時代に使われた各種焼き物を半世紀単位に区分して、パネルに固定した実体年表パネル。様式や用途などが時代と供に
変化していくのがわかる。
平安京は、京都盆地の北部に造られた。北・東・西は山に囲まれ、南には川や湖があって開けており、このような配置は中
国の都造りの理想形である「四神相応の地」と言われている。周知のごとく平安京は、天智天皇の孫光仁天皇を父とする
桓武天皇によって築かれた。母は平成天皇が言及して有名になった、百済系氏族の高野新笠(たかのにいがさ)である。
天応元年(781)45歳で平城京で即位し、延暦3年(784)長岡京に遷都するがここは10年で放棄し、延暦13年(794)
に山背国愛宕・葛野郡(現京都市)へ遷都した。
平安京の大きさは、東西 約4.5km、南北 約5,2km、京域は、大路(8丈約24m)・小路(4丈約12m)で碁盤の目
状に区画されている。平安宮は京の北中央に位置し、北から南をみて、朱雀大路の東側が左京、西側が右京である。南北方
向は、北京極大路から九条大路まで。東西方向は、左右京各四坊で、各坊は1から116までの町に区画される。町は40
丈(約120m)四方となっている。
鎌倉時代
オープン展示コーナー。
大型の瓶や土器、寺院の瓦、石器の材料となるサヌカイト、建物の基壇に用いられていた凝灰石、竪穴式住居の柱などに、
直接手で触って確かめられるようになっている。
桃山時代
1階で特別展示『公家町のくらし』を展示中である。平成14年6月より1年間の予定とあるが、まだ展示されている。
京都御所東方の公家町の調査から出土した江戸時代の遺物を、「くらし」をテーマに展示してある。
四条大橋から上流、白川方面を見る(上左)。四条大橋の祇園側にある南座(上右)。
と、同じく四条大橋から見た下流、三条大橋方面(下)。鴨川が京都のどまん中を流れる。
2007/12/24 京都市地下鉄「烏丸御池」駅にて
京都へ年末の挨拶に来て、「烏丸御池」駅に陳列してある平安時代・江戸時代の遺物を見た。烏丸線工事で出土した
ものだ。今までにも何度かここを通るたびに見ていたのだが、時間に余裕が無くてじっくり見たのは今回が初めてだ。
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