2015年夏 フランス・ドイツ紀行 第十三日目 2015.6.19


	2015.6.19.(金曜日) 晴れ パリを目指す。
	
	フランス・コルマール。アルザス地方で唯一、第二次大戦の戦火を免れ、そのため中世の街並みがよく残る町だ。
	今日はここを見て、またひたすら 400kmを走ってパリを目指す。ドゴール空港でレンタカ−を返し、後は電車で
	パリ市内へ向かうのだ。
	コースを検討して、どうも町をじっくり見ていく時間はなさそうなので、車窓から木造のおとぎ話の家のような
	建造物を見て、一路パリを目指す。

















	ドライブインでコーヒーを呑んだり、道を間違えたりしながら、パリまで 250kmくらいのparkingに車を停める。
	WIFEが眠たいと言ったかと思うと、もうイビキをかいている。15:28分。トイレへ行き、伸びをして廻りの景色
	をカメラに納め車へ戻るとwifeはもう起きていた。ほんの10分程寝たようだ。





	当初ホテルを出てパリを目指したとき、ナビは 600kmとルートを示したので、これはおかしいなと思ったら、大
	きく南へ迂回してパリを指している。そこで途中まで行った所から、新にルートを設定し直してパリへ行ったの
	で、だいぶ田舎道を走ることになった。昼食は、田舎町の雑貨屋で買ったパンに、どうも鳥の内臓ではないかと
	思えるようなサラダを挟んで、空き地に車を停めて食べた。雑貨屋には店のおばさんと客のおばさんがいたが、
	見慣れない東洋人がいきなり入ってきたので驚いたようだったが、興味津々だった。







	パリに入ってきたのは19時近かった。3時頃、今日の宿であるフランス・モンマルトルのカメラマン氏宅に電話
	を入れたときには、「あと3時間くらいで着きます」と伝えたのだが、どうやら大分遅れそうだ。



	ドゴール空港に着いて、車を返す「Sitx」の駐車場がどこにあるのか心配だったが、高速から空港に入っていく
	道の上部に大きく「Rent a car」と看板がでていた。その矢印の通りに進んで行くと、各レンタカー会社の駐車
	場へ入っていくようになっているのだった。実にうまく出来たシステムだ。







このコンコルドは飛んでいるのではない。現在はコンコルドはもう就航していない。記念に飾ってあるのだ。







	すんなりレンタカーを返却して、宿のオバサンに教えて貰った通りの乗り場から、バスでパリ市内モンマルトル
	へ。オペラ座の隣のバス停でバスを降ろされ(と言うか終点だった)、地図を見ながら、目指すモンマルトルの
	カメラマン氏の住居まで歩く。



	10分程歩いただろうか。モンマルトルの丘の麓に建つ、コンシェルジェの最上階が目指す今夜の宿だった。
	コンシェルジェとは、幾つもの住居が繋がって大きな一つの建物になっているもので、いくつかの入り口があり、
	その入り口から、10軒ほどの住宅へ入れるようになっている。我等が宿は、パリでも有名なカメラマン氏の住
	宅で、その一室に今日から4日間御世話になるのだ。9階の最上階にあり、おそらくは子供が成人して空いた部
	屋をこうやって旅人に貸しているものと思われた。



	地下鉄にもバス停にも近く、道を上っていけば有名なムーランルージュへは5分ほどの、めちゃくちゃ素晴らし
	いロケーションにある。オペラ座からも歩いて10分程だし言う事ない。
	ベルを押したとき現れた女主人は50歳半ばくらい。えらく愛想がよかった。「日本人は久し振り。でもよく来
	るのよ」てな事を言っていた。カメラマンのご主人にも紹介して貰った。いかにも芸術家っぽいおとなしいフラ
	ンス人だった。案内された部屋は最上階だったが、母屋からは離れているので、通りに面したベランダや窓は無
	かった。いかにも子供が使っていたような部屋だったが、4日間なら、二人でも十分だ。



	母屋で宿泊の手続きをして居間で雑談した。旦那の友人二人というのも遊びに来ていて紹介して貰った。居間の
	隣のベランダからは、下に通りを歩く人々の姿が見えるし、目の前(西?)にモンマルトルのサクレクール寺院
	が大きく見えるし、東には遠くモンパルナス・タワーが見えている。この光景は素晴らしかった。友人二人も、
	この光景を見たくて遊びに来るのだと言っていた。後で知ったが、この辺りは超高級住宅街なのだそうだ。しか
	も最上階である。この時はまだ旦那がカメラマンだとは知らなかったので、一体何の仕事をしたらこう言う所に
	住めるのだろうと思ってしまった。後でwifeが言うには「今回の旅で、ココが一番高いのよ」と言う事だった。
	さもありなん。



	日本から持ってきたお土産を渡して、「この部屋は気に入ったか?」とか、10分程雑談の後部屋へ戻り、荷物
	の整理が終わったら外へ夕食にでた。部屋の鍵と、コンシェルジェ入り口の鍵と2つもって附近をウロウロ。
	通りの角にはビストロやレストランが幾つも並んで居る。その内の一軒、ヒゲのウェイターのおじさんがいるビ
	ストロに入って、ワイン、ステーキを食す。部屋から3分ほどのところだ。2度目のパリ。前回は毎日ホテルを
	替えたが.今回はここに三泊だ。ゆっくりパリ見物としゃれ込もう。萩原朔太郎がうらやましがるだろうなぁ。
	(これは勘違いだった。前回も同じシテ島近くのホテルに二泊したのだった。)























上右が我々の部屋のドア。エレベーター最上階(9階)がオーナーの家。母屋と別室でエレバーターを使う。