2010年夏 フランス紀行 2010.7.11 国立古代(考古学)博物館



	
	2010.7.11(日)晴れ

	PERに乗ってパリ郊外 Cedex の Saint-Germain-en-Laye へ40分もかかった。東京でいえば小田急で百合ヶ丘、関西なら梅田から
	六甲道という感じだろうか。川を二三本横切って、閑静な住宅街を抜けた所にあった。博物館は Place Charles de Gaulle 城と
	いうお城の中にあって、古代からローマ時代、そこから王政時代にわたる発掘品の数々が陳列されていて圧巻だった。
	ラスコーやその他の遺跡からの出土品もズラリ。説明は読めないが内容は大体わかる。これは青銅器時代( bronze age)の金メ
	ッキ工芸品、これはローマ時代の鎧・甲など、大体理解できるが、中にはこれは一体何なのかがわからなかいものもあった。
	とにかくもの凄い収蔵品の数だった。帰りに、城の廻りの空堀のなかに巨大な石室があって驚いた。まるで全く日本の古墳である。
	そっくりで、しかもデカい。





	
	サン・ジェルマン・アン・レー

	パリの西、約20kmにある町。12世紀に肥満王ルイ6世が要塞を築いて以来、歴代の王がこの町に住み、アンリ2世、シャ
	ルル9世、ルイ14世がここで誕生した。1845年に鉄道が開通し、パリ−サン・ジェルマン・アン・レー間を結ぶようにな
	ると、パリっ子達が日帰りでここを訪れるようになり、現在はハイソな外国人が多く住み国際色豊かな高級住宅街である。文化
	活動に熱心な町としても知られている。上は、サン・ジェルマン聖堂。



上の観光案内所はドビッシィーの生まれた家であり、無料で見学できる小さな博物館になっている。



	
	PER の駅を出るとすぐ目の前が城の入口である。この内部が「国立考古学(古代)博物館」になっており、旧石器時代から中世
	にいたるあらゆる考古資料が展示されており、その量には圧倒される。ガイドブックには「フランス最大の考古資料館」とあっ
	たが、さもありなんという気がする。別のガイドブックには、「先史時代としてはヨーロッパ随一」とある。象牙で作られた女
	性頭部の彫刻は、なんと紀元前2万年前のもので、人間の顔を表現した彫刻では最古のものの一つである。解説のフランス語が
	読めたらなぁと残念だったが、展示物を眺めていると、次第に時代と地方が判ってきて、「全く人間の営みは洋の東西を問わず
	一緒やなぁ」と思う。
	16世紀の築城当時には、神話を象徴した水力で動く人形が配置された庭もあり、アンリ4世のお気に入りの場所だったという。
	今の城は、16世紀にフランソワ1世が作った当時のままに復元されたもの。当時この城はパリの西を守る最大の要衝の地。
	ルネッサンス様式とはいえ、堀や城壁が残っているのは、この頃もまだ各地で封建諸侯の叛乱があったことを示している。瓦で
	はなく平らな屋根はイタリアの影響である。





















	
	石器から青銅器を経て鉄器に至る道具や武器、神や愛を象徴する彫り物など、フランスがガリアと呼ばれていた時代の日常生活
	を目の当たりにすることができる。











































































































































































































































































































































これが濠の底に安置されている石室(石棺)。日本の北九州で発見される弥生時代の石棺とまったく同じである。古代からここにあるのだ。