曳山博物館
2008年4月27日 滋賀県長浜町
ここに2基の山車が格納されている。「山組」から預って公開展示している。
<曳山博物館>
曳山博物館は、400年以上続いている長浜曳山まつりを特集した博物館である。館内には、本物の曳山が常時2基展示されている。
湖北最大の祭りである長浜曳山祭は、華麗な曳山(山車)と子供歌舞伎が中心である。体感シアターでは「子ども歌舞伎」を、パノラ
マシアターでは全国の山車祭と長浜曳山まつりを映像で楽しむことができる。内容は「長浜曳山まつり」に限定されるので、展示物は
さほど多くはない。2000年10月に開館した新しい博物館である。
曳山は4基収蔵され、2基ずつを3ヶ月交替で公開しているそうだ。4月の第一土曜日には展示している曳山の入れ替え(曳山交替式)
も行っている。曳山博物館の構想は昭和55年(1980年)に初めて提唱され、完成までに実に20年を要した。単なる曳山という
モノの展示館ではなく、長浜曳山まつりを守り伝えていくコトの大切さを見てもらう、知ってもらう、考えてもらう施設として誕生し
た。曳山博物館は、これまで受け継いできたものが途絶えてしまわないよう、曳山の修理施設を備え、多くの職人たちが曳山の修復を
行っている。
住 所 : 〒526-0059 滋賀県長浜市元浜町14-8
TEL : 0749・65・3300
開館時間 : 9:30〜17:30 (入館は17:00まで)
休 み : 年末年始 (12/28〜1/3)
入館料 : 大人600円、小人300円
団体割引 : (20名以上)2割引
《由来》
長浜曳山祭は約400年前、戦国の武将、豊臣秀吉公が長浜に築城し城下町を形成した頃から始まる。長浜八幡宮は、戦国時代には他
の社寺と同様に兵火のため衰微したが、天正元年(1573年)織田信長が浅井氏を滅亡させた後、羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)が長浜
の地を領するようになると、その復興に力を尽くし、社領を寄進し社殿の造営を行った。
当時秀吉公に男子が生まれ、たいそう喜んだ秀吉は、そのお祝いとして長浜の町民に砂金を振舞った。そこで町民たちはその砂金を元
にして曳山を作り、八幡宮の祭礼に曳き回ったというのが曳山祭の始まりだと伝えられている。
曳山の舞台で少年が演じる子供歌舞伎は、いつ頃から始まったか全く不明であるが、明和年間(1764−1772)にはすでに行われていた
ことが資料に記されている。
秀吉公在城当時から商業都市として栄えた長浜は、二百数十年前頃、当時の名工の技術を結集した現在に見る豪華な曳山12基を完成
させた。この曳山は漆や金銀の彫刻などの装飾が施され、外国製の織物なども幕として用いられ、今の動く美術館と呼ばれる形式へと
発展していった。全国三大山車祭りとして400年以上の伝統がある長浜曳山祭は、国指定重要無形民俗文化財である。
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