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歴史倶楽部 第153回例会 初瀬街道・新田宿町並 2010.4.25 三重県名張市






	
	馬塚古墳から小塚古墳を見て、農道を100mほど行くと初瀬街道(はせかいどう)にぶつかる。かってお伊勢参りで賑わった街道
	だ。この街道筋を左へ折れ、しばらく北へ歩く。この付近は、以前には新田と呼ばれていた地区である。その名の通り、江戸時代の
	初め、津藩の開発事業の一環として、この地に開墾の鋤が入れられ、多くの入植者が移り住んだ。街道筋は宿場町として栄え、大い
	に賑わった。




	美旗郵便局から美波多神社の常夜灯までの道筋には、江戸時代旅籠・商家が軒を並べ、現在、連子格子の家並みが残る。郵便局横の
	民家は元旅籠井筒屋跡。美旗郵便局は元旅籠枡屋跡。真性寺は地元の祈願所として1650年代に創建された。




	初瀬街道の両脇には、旧家のたたずまいが昔の面影を伝えている。かっては宿屋や商店が街道に沿って軒を並べていたという。
	だが、記録によれば、初瀬街道は、当初からこの場所に築かれていたのではなく、もともと名張から小波田(おばた)村を通って阿
	保(あお、現在の青山町)へ抜けていた。津藩がせっかく開発した新田だが、米穀の収穫は芳しくなかった。そこで開拓事業を宿駅
	収入に補足させようという津藩の政策によって、公道が新田村を経由するように作り替えられたという。 



近鉄の踏切を越える。まだ旧家の佇まいが続いている。





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