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第128回例会

淀川の歴史・鍵屋資料館 2007年12月2日(日)大阪府枚方市









	鍵屋は、天正年間(1573〜92年)の創業と伝えられ、伏見と大坂を結ぶ三十石船の船宿として江戸時代に栄え、近年まで料亭を営ん
	でいた。この鍵屋が平成13年7月3日、「市立枚方宿鍵屋資料館」としてオープンした。平成9年に市の文化財に指定された鍵屋
	主屋は淀川沿いの旧東海道(京街通)に面し、通り庭、起り屋根、摺り揚げ戸など、江戸時代の町家の構造を残す貴重な歴史的建造
	物である。別棟1階は、6つのコーナーからなる展示コーナー。東海道の宿駅と淀川舟運によって繁栄した枚方宿の歴史を、音声や
	映像、模型など様々な演出を駆使してわかりやすく解説している。実物大の「くらわんか舟」や、旧枚方宿の発掘調査で出土した
	「くらわんか茶碗」なども展示してある。また、別棟2階の大広間は、資料館を管理運営する枚方文化観光協会が、もてなしや各種
	イベント会場として活用しているようで、この日は「ワイン講座」が開かれていた。








	●鍵屋主屋
	 京街道に面し枚方宿を代表する町家で、19世紀初頭に建築されたと推定される。3間続きの客間と広いヒロシキがあり、客人が酒
	 や団子等を供しながら船を待つのに使ったと思われる。




	 ♪ここはどこじゃと船頭衆に問えばここは枚方鍵屋浦、ここは枚方鍵屋の浦よ綱も碇も手につかぬ、鍵屋浦には碇がいらぬ三味や
	 太鼓で船とめる♪

	 「淀川三十石船唄」に唄われる鍵屋は枚方宿を代表する船宿である。裏手は淀川に面しており、トオリニワを抜けると船着き場に
	 出ることができた。また、手前にカマヤ(炊事場)、奥にダイドコロがあるす。カマヤは、一般には家の裏手にあり、このような
	 例は少なく、煮売家などの商売をしていた町家に限られる。解体修理工事を行い平成13年7月、市立枚方宿鍵屋資料館としてオー
	 プンした。平成9年4月1日、有形文化財に指定。



主屋東棟内部。主屋は通り庭や摺り揚戸など、当時の町屋の構造を残している





母屋と蔵は190年前に建て替えられたもの。補修された今でも瓦の一部は190年前から残され使われつづけている。


	「鍵屋」は、京伏見と大阪を結ぶ淀川30石船の船待ち宿の名。天正年間創業で江戸時代は大いに栄えた。淀川の水運が衰えてから
	は近年まで料亭だったが枚方市が買い取り、平成10年度から解体・復元工事を実施し、主屋は江戸時代の建物に復元し、別棟1階
	は枚方宿や淀川舟運の展示コーナーとして、平成13年に資料館として開館した。資料館は江戸時代後期に建てられた主屋と、昭和
	初期の別棟で構成されている。主屋は東海道(京街道)に面し、江戸期の町家構造を残す通り庭や起こり屋根、摺り揚あげ戸の出入り
	口など、船宿の雰囲気が体感できる貴重な歴史的建造物で、枚方市の指定文化財である。




	別棟は展示コーナーで、東海道の宿場、淀川舟運で栄えた枚方の歴史や、三十石船の商売のありさまを、模型や映像・音響で詳しく
	解説している。枚方といえば「くらわんか舟」。館内には「もちくらわんか、酒飲まんかい」の威勢いいかけ声が流され、実物大で
	復元された「くらわんか舟」の展示が見物。宿場に残された古文書や民具、発掘調査の出土品なども展示されている。













発掘で出土した茶碗・民具がところ狭しと並んでいる。









在りし日の鍵屋。





























三十石船とくらわんか舟を再現したミラービジョン





くらわんか舟の模型




	<枚方市立枚方宿鍵屋資料館>
 
	住 所 : 大阪府枚方市堤町10-27 TEL (072)843-5128 
	交通機関: 京阪電車「枚方公園駅」下車 西へ徒歩5分 
	開 館 : 19:30〜17:00(受付は16:30まで) 
	休 館 : 毎週火曜日 (祝日の場合は翌日休館) 年末年始 
	入館料 : 大人200円 小中学生100円  ※主屋見学は無料 



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