Music: Mr.Moonlight
歴史倶楽部第77回例会
魏志倭人伝の旅
平成15年10月11日(土曜日)〜10月13日(月曜日)

		
		私は九州で育った。福岡県で生まれ、博多で大學生生活を送り大阪に就職した。現在53歳なので、九州で23年、大阪に30年
		という案分になる。歴史に本格的に興味を抱いてかれこれ7,8年だが、当初盲目的に絶対九州だと信じ込んでいた「邪馬台国」
		は、心情的には別に近畿でもかまわないという気にはなっている。しかし、客観的に論理を積み上げていけばやはり「邪馬台国」
		は九州のどこかにあった可能性のほうが高い。というより、近畿圏にあった可能性のほうが低いというべきかも知れない。
		今回の我らが歴史倶楽部の例会は、「魏志倭人伝の旅」である。つまり、魏使が魏の都を出て倭に到着するまでの行程を旅し、二
		千年前のその旅の全てを自分の肌で感じてみようというものだ。と言っても中国からスタートするわけには行かないので、対馬国
		から一大国を経て末廬国までという二泊三日の短い旅である。飛行機とジェット船を使っての移動なので魏使とまるまる同じと言
		うわけにはいかないだろうが、対馬海峡から倭国を目指して旅をすると言うだけでも、なにか魏志倭人伝の片鱗に迫ることが出来
		るのではないかという気がしている。
		我々歴史倶楽部では、1999年3月に「北九州・邪馬台国の旅」と称して、同じく古代の邪馬台国とその周辺を探索する旅に出たが、
		その時は主に、伊都国・奴国が中心で吉野ヶ里まで足を伸ばした。今回はその前、對馬国から一大国を経て末廬国までである。
		

		参加者
		服部・河原・栗本・河内・橋本・錦織・馬野・小川・井上
		行 程
		長崎県・対馬−同・壱岐−佐賀県・松浦半島・唐津−福岡・前原


		日 程 表
		
		10月11日(土)
		 ・伊丹空港1F ANAカウンター前 AM7:40集合(大阪組)
		 <飛行機>
		 ・伊丹 ANA421便 8:20−9:25(福岡)(東京河原さんは、6:30発8:15着のスカイマーク)
		 ・福岡ANP145便 10:10−10:45(対馬:鶏知)
		 <レンタカー> 鶏知にて対馬ジャパレン(0920-54-2220)24時間(厳原乗り捨て)10人乗りマイクロ
		 <見学コース>
		  対馬空港(鶏知)−万関橋−和多都美(わだつみ)神社−山辺遺跡〔井手遺跡・ガヤノキ遺跡
		  ・タカマツノダン遺跡・サカドウ遺跡他〕 − 峰町歴史民俗資料館 − 塔の首遺跡 − 
		  韓国展望台 − 国民宿舎「上対馬荘」
		 <宿泊> 国民宿舎上対馬荘(対馬の北の果て。0920-86-3120)1泊2食。和室3(男性4+4+女性1)
		  〒817−1703長崎県上県郡上対馬町大字西泊390番地
		10月12日(日)
		 <宿舎出発>
		 ・AM  8:00頃 国民宿舎出発
		 <見学コース案>
		  一路、厳原町をめざす。−金田城跡−対馬歴史資料館−万松院 ―城下町−雨森芳洲の墓
		 <ジェット・フォイル船>
		  対馬・厳原 13:00 − 14:00 壱岐・芦辺  九州郵船厳原営業所(09205-2-0001)
		 <レンタカー> 芦辺にて 玄海交通レンタカー(09204-4-5658担当:山口氏)
  	            24時間(印通寺乗り捨て) 10人乗りマイクロ
		 <見学コース>
		 ・芦辺港−少弐公園−勝本城址−壱岐風土記の丘−鬼の岩屋−左京鼻−原の辻遺跡−原の辻資料館
		 −ホテルへ  (時間があれば、壱岐郷土館・郷ノ浦港あたりを散策)
		 <宿泊> ビューホテル壱岐 (09204-7-0567)1泊2食。和室2(男性4+4)、Single-room1。
		      〒811-5135 長崎県壱岐郡郷ノ浦町郷ノ浦401
		10月13日(日)
		 <ホテル発> AM8:30出発  − 「岳の辻」による ― 10:30 印通寺着
		 <九州客船> 壱岐・印通寺 10:50 − 12:00 佐賀・呼子港 092-281-0831
		 <昭和バス(路線バス)> 呼子港 12:13−13:00 唐津バスセンター 昭和バス(0955-73-7511)
		 <レンタカー> 唐津にて 唐津レンタカー(0955-75-7121) 6時間(福岡空港乗り捨て)
		 <見学コース>
		   菜畑遺跡(唐津)・資料館−宇木汲田遺跡−久里双水古墳−平原遺跡−伊都国郷土資料館−空港
		 <空港着> PM 6:00頃
		 <飛行機>  ・ANA430便  福岡 19:30 − 大阪伊丹20:35
			    ・スカイマーク 福岡 21:10−  東京羽田

		個人別費用見積もり
		
		10月11日(土)
		●飛行機
		  大阪伊丹 ANA421便 8:20 − 9:25(福岡)			12,050
		  福岡   ANP145便 10:10 − 10:45(対馬:鶏知)		11,700
		●レンタカー  24時間(厳原乗り捨て)      24,381/9  =		 2,709
		    宿泊ホテル  国民宿舎上対馬荘         9,970−682 =		 9,288
		                      (対馬ハンドブック使用)
		10月12日(日)
		●JET船     (対馬:厳原) −  (壱岐:芦辺)			 4,540
		● レンタカー 24時間(印通寺乗り捨て)    18,000/9 =		 2,000
		●宿泊ホテル     ビューホテル壱岐      13,000+650 =		13,650
		                      (壱岐ハンドブック使用)
		10月13日(日)
		●九州客船     (壱岐:印通寺) −   (呼子港)			 1,310
		●昭和バス(路線バス) 呼子港  −  唐津バスセンター			  750
		●レンタカー 6時間(?福岡空港乗り捨て)   20,475/9 =		 2,275
		●飛行機   ANA430  福岡19:30 − 大阪伊丹20:35			11,550 

		●ガソリン   @3,000x9=27,000					 3,000
		●予備費     @3,000x9=27,000					 3,000
		●観覧料他    @2,178x9=19,602					 2,178

		         大阪組 合計   	                 80,000円
								   河原さんは56,400円


		
		魏志倭人伝に登場する「対馬国」「壱岐国」「末羅国」「伊都国」「奴国」そして謎の「邪馬台国」を訪ねての今回の旅。
		時代的には、弥生時代のどまん中にあたりで、北九州か奈良か、それともその他のどこかに存在していた「女王国」。この
		地域には弥生時代の遺跡は山とあるが、めぼしい遺跡は、対馬では「山辺遺跡」(長崎県教育委員会安楽氏推薦)、壱岐で
		は「原の辻遺跡」、そして北九州では唐津と前原市の各遺跡となる。これらをめぐって、どのような邪馬台国論がみんなの
		頭の中を駆けめぐるのだろうか? 果たして我々は卑弥呼に会えるのだろうか。





		【謝 辞】
		この旅で、私は700枚近くのデジタルカメラを撮影した。旅から戻るなりPCへ取り込んだのだが、取り込んで後処理を
		している最中にPCがフリーズしてしまった。焦ったがどうしようもなく、結局再立ち上げしかなく、取り込んだ700枚
		の写真が消えてしまった。デジカメのほうは取り込んだら削除する設定にしていたので、そちらにも残像はなく、しばらく
		放心状態だった。後で冷静になって考えれば、そのままメモリーをしかるべき所へ持って行けば何とかなった可能性もある
		が、その時はショックで落胆したまま、1週間ほどを過ごした。もう一度同じコースを一人で廻ろうかとかも考えたが現実
		的ではなく、いっそこのHPは製作をやめようとも思った。
		しかし、ごらん頂くように、会員の河原さん、錦織さん、橋本さんが撮っていた写真と、カタログ等々のあらゆる資料をか
		き集め、何とか旅行記ができあがった。しかし特に遺跡の写真は、普段他地域の人は見れないような対馬遺跡の概容を撮し
		たものが多数あっただけに断腸の思いである。壱岐でご案内いただいた山口さんとの写真も消えてしまった。しかし、再度
		訪問しろよ、というお告げかもしれないと思い直し、何時の日かもう一度再訪問する事を誓ってここにこの旅行記をリリー
		スする。
		写真をご提供いただいたお三方に感謝したい。なお、観光協会・博物館・各行政府等の諸関係機関の資料からも大いに転載
		・参照させて頂いた。また、長崎県教育委員会の安楽勉課長、壱岐島の学芸員・松見裕二氏には事前に資料を頂いたり、電
		話で見所を教えて頂いたり、色々とお世話になった。記して深く感謝したい。


		と、思っていたら、先日なんとデジカメ源像を保管しているフォルダーの中に、700枚そっくり残っていた。別のフォル
		ダーのなかに紛れ込んでいたのである。てっきり全部消えてしまったと思っていたので大感激。さっそく再編集してHPに
		載せる事にした。編集した(重複を消したり、2,3枚くっつけてパノラマにしたり。)ので、700枚が500枚ほどに
		なってしまったが、それでも対馬の遺跡の幾つかを紹介できる。良かった、良かった。(2004年12月20日)


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