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【建水分(たけみくまり)神社】
延喜式神名帳に「河内国石川郡建水分神社」とある。創建は古く崇神天皇の5年(322)、水の神である水分神が祀られた。建水分は多
気美久麻理(たけみくまり)と読み、本社三殿中の中殿には天御中主命、左殿には天水分神、水波乃売命、右殿には国水分神、瀬織津
姫神を祀る。歴代皇室の尊崇極めて厚く延元2年4月27日には正一位を授けられた。後醍醐天皇は楠正成公に勅命して、現地に造営
遷座させた。もともとは少し下ったところにある水越川の畔に鎮座していたようだ。春日造りの本殿と流れ造りの左右両殿を渡廊で連
結する水分式建築(みくまりしきけんちく)という他に例のない形式で、国の重要文化財である。
摂社に南木神社があり、同じ境内にある。後醍醐天皇勅祭の大楠公を祀る最古の神社で、ご神体は楠正成の木像である。延元元年5月
正成公が湊川で戦死し、これを悼んだ後醍醐天皇は自らその木像を刻み、正成の忠誠を後世に伝える為、翌2年4月当社に祀られた。
南木神社の神号は、同じく南朝の後村上天皇が下賜(かし)したもの。