Music: 仰げば尊し
		
		団塊ノスタルジー・コーナー
		

青春の城下町



	帰郷の折り、歴史資料館をぶらりと訪ねたら、平成12年10月22日から平成12年12月3日まで、「第32回 2000' 
	秋の企画展 」として、「甘木朝倉 教育100年」展が開催されていた。 昔懐かしい道具の数々に、ついついノスタルジ
	ーに浸ってしまった。

   

 

 

この新しい秋月小学校(上右)は、今、私の実家の真向かいの山の上に建つ。生徒数減から江川、上秋月、安川の小学校が併合された。





 

 

 

 

 

 

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秋月の民家の壁や塀に、いまでも貼ってある各種の宣伝板。





こうしてみると、この類の看板は大塚グループが圧倒的に多い。ボンカレー、アース、オロナミン、オロナインみんな大塚だ。








	
	小学生時代まで、秋月に映画館が1軒だけあった。大きな木工場を映画館にしたもので、椅子はなく土間に筵(むしろ)が敷き
	詰めてあった。入場料は50円だったが、大人の値段だったのか子供料金だったのか記憶は定かでない。当時人気スターだった、
	市川右太衛門や片岡知恵蔵の映画がよく掛かっていた。上映も毎日ではなく、月に1回だけ、土曜日の夜7時頃から1回だけ上
	映だったように思う。大村文武(おおむらたけふみ)の月光仮面などもここで見た。私は右太衛門の「旗本退屈男、謎の・・・」
	シリーズが大好きで、これが来ると近所の悪ガキや弟たちと、親を拝み倒して貰った50円を握りしめて中町の木工場へ走った。
	こども心に「旗本って、退屈なんや。」と思ったのを覚えている。

     

 



	男はつらいよ/寅次郎紙風船 第28作 (1981年) 
	
	【ジャンル:邦画/ドラマ・ラブ・青春 】
	【音楽:山本直純 】	
	【監督:山田洋次 】	
	【原作:山田洋次 】
	【出演:渥美清/渥美清/倍賞千恵子/前田吟/音無美紀子 】 
	【マドンナ】音無美紀子(テキヤ仲間の妻)、岸本加代子(焼津出身の家出娘)  】
	【共演】小沢昭一 
	【ロケ地】大分県夜明、福岡県甘木市、静岡県焼津市 
	【劇場公開日】1981年12月29日 101分/カラー/

	解説:九州筑後川のほとりで寅さんはフーテン娘・愛子(岸本加代子)と知り合う。寅さんにつきまとう愛子はサクラになりす
	まし商売は好調。久留米の水天宮でテキヤ仲間の女房・光枝(音無美紀子)が独りで商売をしていた。聞けば亭主(小沢昭一)
	の病が重いという。秋月の町に見舞った寅さんは「俺が死んだら光枝を女房に……」と頼まれる。柴又に帰った寅さんは渡世人
	の末路をしみじみ考え彼女と世帯を持とうと決心する。
	わくわくしながら待っていた寅さんだが光枝に「寅さん本気で約束するわけないよね」と言われ本心を正直に言えない寅さんは
	黙って見送るばかり。音無美紀子と岸本加代子、異色の2人の出演。テキヤの未亡人とのすれ違いを切なく描くシリーズ第28作。 
	秋月が全編に渡って登場する。











	
	我がふるさと秋月を、古代から江戸時代に渡って紹介してきた。秋月の思い出は尽きないが、一番感慨深いのはなんと言っても
	秋月城址ですごした中学生時代である。多感な青春時代の幕開けをここで過ごせたことは、今になってみればなんと幸せだった
	のだろうと思う。深い林に囲まれて、時折鳴く郭公やホトトギスの声を聞きながら、学んだり、走ったりした時代が走馬燈のよ
	うに頭の中を駆けめぐってゆく。

	思うに、人間の人格や人間性を形成するものはいったい何であろうか? 勿論持って生まれた先祖からのDNAの役割は大きい。
	しかし、生まれ育った環境がその人に及ぼす影響にも大きいものがありそうだ。そこにいる人たちもその役割は大きい。昔の大
	人達はほんとに「大人」だった。
	大人達に囲まれて、子供は子供の役割を果たしつつ成長していったものだが、現代は、誰が大人で誰が子供なのかわからない。
	大人が子供を大人扱いすることで、子供は誤解し、大人も返って子供っぽくなっている。こんな世界では、子供は何も学ばない。

	澄み切った青空、爽やかな空気、花と木々に囲まれた素晴らしいふるさと。私の「青春の城下町」は、イラク戦争や低迷する日
	本経済などからは遠く離れて静かな佇まいを見せ、今も私の帰りを待っている。


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