Music: mr.lonely
奈良県・五條市の歴史
歴史倶楽部 第79回例会
2003.12.21(土曜)
五條史蹟公園
ここは五條市が、天誅組関係の資料を集めて、天誅組資料館にしようと新しく開設した。まだ十分とは言えないが徐々に整
備する予定のようだ。
上右の岩には「明治維新発祥の地」と掘ってある。気持ちはわかるがなぁ、なんとまぁ、という感じだが、しかし私の生ま
れ故郷にも「日本発祥の地 卑弥呼の里」という顕彰碑があるし、大胆さではこっちのほうが上かもしれない。地方にいて、
何とかその地を活性化したいと願う気持ちはいずこも同じだ。
特にこの10年ほど、こうやって全国各地を訪問すると、地方都市が全く死に絶えて行っているように思えてならない。商
店街はもう夕方4,5時でシャッタ−を閉めているし、メイン通りを歩いていてもほとんど人がいない。日本は大国だ大国
だと言って、遠くイラクにまで自衛隊を送り込もうとしているが、地方都市の現状を、議事堂にいる輩はほんとに理解して
いるのだろうか。日本の都市政策は完全に誤っている。都市の持っている機能をどんどん地方に分散すべきである。このま
まで行けば、やがて山村ばかりか地方都市も過疎化してしまう。
まず首都を移転すべきである。そして各省庁を10大都市に分散する。文部省は北海道に、国土交通省は広島にという具合
に全国に散らばせて、関連する企業の本社はその都市へ移すのである。そうすれば北海道は出版・教育のメッカになるし、
その周辺も文化都市になる。大蔵省を高知に持ってくれば、金融機関も龍馬の生まれ故郷に本社を置く。四国は金融州とな
る。連絡や調整に出張が多くなり、交通機関や関連企業も潤うし、また新しいビジネスも生まれてくる。ネットワークや通
信の重要性もますます高まる。天皇陛下も京都にお帰り願う。東京は議事堂と政治屋を残し、日本のワシントン、東京特別
区にすればよい。誰かが英断して方針を決めなければ、やがて延岡や盛岡や角館や徳島は死に絶えてしまう。新しいニュー
ディール政策を今こそ打ち出すべきである。5,60年掛かっても良い。100年掛かってもいい。そうすれば内需は際限
なく拡大するはずだ。今である。今やらなければいつできる! 政治家どもは一体何をやっているのだ!
つい調子に乗ってボヤいてしまいました、申し訳ない。政治的な意見は色々あると思いますので、上記部分はまぁボヤきだ
と聞き流して下さい。日本の電力王「松永安左エ衛門」風に言えば「儂がやらねば誰がやる!」と続くのでしょうが、そこ
までの根性はありません。
四時半で閉めるところを我々の姿が見えたので、四時半になっても閉めずに我々の到着を待っててくれた管理人のおじさん。
「天誅組の変」もまた、幕末における悲劇の一つである。私の生まれ故郷で起きた不平士族の叛乱「秋月の乱」や、幾つか
の内乱もまたしかり。客観的に、歴史の流れの中でこれらの騒動を眺めると、時代の変革期に起きたいわば必要悪のような
ものだ。万民を納得させる革命などはあり得ない。必ず不満分子が出る。そしてそれらを根絶しなければ新しい体制は確立
しないのである。「秋月の乱」などは私に言わせれば、完全に不満分子の最後のあがきである。他の乱も似たようなものだ。
何時(いつ)の代(よ)でも、大きく体制が変わろうとする時には必ず抵抗する勢力がある。それまでの体制にしがみつこ
うとする人々がいる。しかし、時代はそういう人々や集団をもはや必要としていない。それがわかっていても、敢えてそう
いう行動に出ざるを得ない西郷のような人は、その生き様を思うと涙が出る。
なんでこんなとこに機関車が、ここは児童公園か。と思ったらかって五条を走っていた汽車だった。歴史的な遺産なのだ。
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