Music: chinese song 9


遥かなるシルクロード 敦煌古城









	<敦煌古城>(敦煌映画村)

	敦煌古城は遺跡ではなかった。かっての古城は今の敦煌の町そのものなので、そこを元の姿に戻すのはもう不可能である。
	ここは復元されたかっての敦煌城のレプリカである。ここを復元したのは日本映画「敦煌」である。多くの日本企業が出資
	して作った日中合作の活劇映画で、1988年に公開された。西田敏行、佐藤浩一らが出演していて、当時としては破格の
	制作費を投入して作られた映画だった。当時私の親会社も出資していて、鑑賞券が強制的に廻ってきたので見にいった覚え
	がある。Story はもう殆ど覚えていないが、敦煌の町並みや宮殿がバカでかく、エキストラも当時の日本映画にしては久々
	に驚くほどの陣容だった。そのとき製作されたセットをそのまま残して、観光用として活用している。つまり、現在では観
	光用の客寄せパンダになっているのである。











	中国と日本の合作で作製された映画、「敦煌」。その実物大の城や城壁、町並みをはじめとする広大なセットは、中国なら
	ではのスケール。実際の敦煌古城遺跡は、市内に跡を残している。砂漠の中に忠実に復元された敦煌城は、レプリカとは言
	へ当時そのままの姿を彷彿とさせ、見る人々を悠久の中国歴史の中へと導いていく。





	中国人はどこへ行ってもこういう作り物のセットのようなところが好きで、結構な人が集まっているが、一昔前の日本人も
	そうだったような気がする。セットの宮殿だけは最後に燃えてしまうので、これだけ再度作り直したそうである。




調理場を再現した場所のようだ。かまどらしきものと、食材を吊るしておく柱が何本も立っている。





セットとはいうものの、かなり細部まできっちり造られている。今でも撮影に用いられている風化せずに済んでいるのだろう。






	敦煌の敦は「大きな」、煌は「盛ん」の意味である。漢代には、沙州と呼ばれ、武威、張夜、酒泉とともに西地域の軍事上
	の要衝及び東西貿易の拠点となり、繁栄を極めた。このレプリカ古城は、宋代の沙州城を参考にして日干し煉瓦で城市が作
	られている。


ここには専門の案内嬢も居て、頼めばちゃんと日本語で解説してくれる。勿論帰りに売店へ誘う。




	セットの中には、町並みや井戸や宿屋などがそのまま残されていて、今でも映画やTVの撮影に使われている。その為施設
	は日々メンテナンスされており、中には土産物屋や案内嬢がいて、資料室には映画「敦煌」やその他使われた映画のスチー
	ル写真が所狭しと飾り立ててある。この旅の最後に北京でフートンの町を見たが、この敦煌のセットにある町並みとどこか
	似ていた。







	故城内にある、映画ロケの様子を撮った写真を集めたミニ美術館。「敦煌」「蒼き狼」原作者の井上靖の大きな写真もある。
	上は展示してあったハマちゃんこと西田敏行。若い。




付近の光景。狼煙台が遠くに見える。



 
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