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遙かなる北京 中国建築博物館 2003年2月16日



 




		いよいよ北京の旅も今日で終わりである。フートンの町並みを眺めながら最後の目的地「中国古代建築博物館」へ向かう。

 

 




		空港へ行く前に中国古代建築博物館という所に寄った。展示室は埃だらけで、パンフレットの類は、ガラスの箱の上に2,3冊無造
		作に置いてあるだけでこれにも埃がたまっている。内容は結構おもしろそうな展示物が並べてあるので、キチンとした説明が聞けれ
		ば非常におもしろいのではなかろうか。後述するように、この博物館はその博物館としての使命よりも、金儲けに走って本来の目的
		を忘れているように思える。



 

この建物はSILKを焼くための建物だというが、何のために焼くのかはわからなかった。

 



 

 

一画に、山の神や海の神、それぞれの地方の神などを祀った祖神があった。どうしてここにあるのかはわからない。





この北京古代建築館は、かつての先農壇の拝殿と大歳殿ら古代建築木造模型や写真などが展示されている。

 

 

 

 

 

 



 

 

古代の橋とその上に建てられた建物の模型。

 







 

 

 



第二次大戦終了直前の北京の町が再現してある。上は故宮で中央に見えている。下は天壇公園。



 






		一通り展示室を見た後、溥儀が使っていた書斎の机や、皇帝使用のベッド、紫檀の棚に収まった中国石の置物、古民芸品などが陳列
		されている部屋に案内された。桂南光(べかこ)に似た学芸員が、馴れた話し方で歴史的家具について説明してくれる。






		そのうち、紫檀の棚が並んだコーナーで、やたら日本語の堪能な桂南光が、「この博物館は2008年のオリンピックを前に大改修
		中だが、国からの予算は道路や競技場に取られ現在博物館事業に支障を来している。歴史的な展示品は販売不可能なので、この棚に
		並んだ中国各地の名石でこしらえた美術品を、寄付金と言う形でお分けしている。ついては是非ご協力を。」とやりだした。
		本来なら、日本で買うと1千万円はするのを特別に80万で販売します、と言う。さらに、中国政府発行の鑑定書を発行し購入者の
		自宅までの輸送代を全て含んでいると言う。呆れたが、弁舌巧みにまくしたてる南光の話術にはまって購入したオッサンがいたのに
		はさらに驚いた。






		しかし帰国して調べてみると、この博物館の販売路線は以前からで、日本からのツアーでは幾つものコースでここに寄るように設定
		されていて、その体験記もHPにはごまんとあった。やはりツアーの中から買う人がままいるようで、価格も100万から95万、
		90万と下がってきていたし、陳列品より彫刻が甘く金具も程度が落ちる「新物」と言う骨董屋泣かせの品だという意見もあった。
		財政に困っている国営博物館の内職とは言え、やりかたがえげつない、と言うよりもしたたかなのだろう。乗せられて買ってしまう
		日本人が甘ちゃんというべきか。



 

溥儀が使用していたという机に座って、しばしラストエンペラーの気分。



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